たまのおいとま

めぐりあわせのおかげで海外でしばしおいとまいただくことになった会社員の冒険と発見と悟り

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

完璧主義の出口 ⑩

ブログもある程度続いていたのに、ある時語学学校での友達との間で、大きく自信をなくす出来事があって、それを通して気づいたことを書こうとする中で、自分の至らない部分を直視するのがあまりに苦しくて、そもそも、まだまだ整理も何も全然できていなくて…

完璧主義の出口 ⑨

そこで私ははっきり、完璧主義の先に輝かしい未来なんてないんだ、いつまでも不満の道が続くだけなんだ、と自覚しました。 そして、成果がない状態で自信を持つことも可能なんだ、と知り、その方が律儀に自分の失敗を見つめて修正しようとするよりも、かえっ…

完璧主義の出口 ⑧

「自信を持つ」というのは、どういうことだろう、これは私の克服しないといけない課題なような気がする、と思い始めたのは、香港での生活が始まったころか、少し軌道に乗った頃でした。 その方の言葉を受けて考え始めると、いろいろと心当たりはありました。…

完璧主義の出口 ⑦

まずはとにかく、いつどんな時も、私のことを褒めちぎってくれます。私はその大げさにすら思える褒め言葉に、半信半疑というか、信じたいけど、心から信じられない、でも、自分で自分を褒めることがないので、正直なところもっと聞きたい、という気持ちでい…

完璧主義の出口 ⑥

無理せず行けるところまで行って、どうしても書けない時には自然に任せてまた休もうと思っています。 これと同じことが、ブログ以外でも、いろんな行動をするときにできるようになってきているのを感じています。 例えば前は、好きなゲームでも手芸でも読書…

完璧主義の出口 ⑤

でも、間違えたり、つじつまが合わなくなったら、気づいたところで正々堂々訂正すればいいや、と割り切ることにしました。 これが本を出すなら別ですが、ブログという場所は、きっともっと肩の力を抜いていいんだと思うことにしました。 それよりも、たぶん…

完璧主義の出口 ④

完璧主義が極限まで行けば、多分自殺したくなるほどに自分を追い詰めてしまうだろうということも、それ自体理由になりますし、自殺まで行かなくても、ずっと満足というものを知らずに生きていく未来を想像して暗い気持ちになるのでも十分だと思います。 その…

完璧主義の出口 ③

でも、本来それはとても理不尽な要求なのだと思います。 誰か他の人にできることが自分にもできるとは限らないし、誰かが当たり前にやってのけているように見えることが、本当に簡単だとは限らない(地道な努力や長い経験の蓄積に支えられているかもしれない…

完璧主義の出口 ②

どんなに些細なことでも、100点はなかなかとれるものではないのです。 自分に足りない部分に目を向けて、次はできるように努力するのは、成長するには欠かせない、とても大切なことですが、それをするということは、常に自分をどこか欠けた不十分な存在とし…

完璧主義の出口 ①

あれからもう1年経つのでしょうか。三浦春馬さん、芦名星さん、竹内結子さんと立て続けに俳優さんが亡くなった頃に書いていてお蔵入りになっていた文章を発見して、続きを書けそうな気がしてきたので、書きます。 どの方もドラマで親しんでいた俳優さんたち…

本の話 「職場の「苦手な人」を最強の味方に変える方法」⑤

巻末には、9(相手のタイプ)×9(自分のタイプ)×2(どちらが部下か上司か)のそれぞれのシチュエーションで自分が抱きがちな気持ちとそれに対する一言アドバイスがあります。 これはもう買いだ、と思ってAmazonでぽちりました・・・ きっとこれからも職場の…

本の話 「職場の「苦手な人」を最強の味方に変える方法」④

現実に、そもそも9人もの人数が同じ部署にいないこともありますし、人数がいても、異なるタイプがなかなかそろわないことも容易にありうるので、これはかなり実践的です。 最後は、一人の人が他の8つのタイプの人の良いところを取り入れて、自分の短所が出て…

本の話 「職場の「苦手な人」を最強の味方に変える方法」③

もうこの時点で、自分の相手の類型を見つけ、その分析にうなずき、対策で具体例まで載っていて、希望が見えてきて、この本を読んで良かったと、一心地着いたような気持になります。 でも、この本が素晴らしいのは、それで終わらないところです。 続いて、相…

本の話 「職場の「苦手な人」を最強の味方に変える方法」②

私はこの手の実用書(北野唯我の「天才を殺す凡人」とか、スティーヴン・ガイズの「小さな習慣」とか、中島聡の「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか」とか)が結構好きで、本屋に行くと平積みされていたりするのをよく立ち読みで読むのですが(内容が分か…

本の話 「職場の「苦手な人」を最強の味方に変える方法」①

日本に帰ってきて、最近また図書館通いをしているのですが、やっぱり蔵書数が多いから、楽しいですね!! しかも最近ある本を探していろんな図書館の蔵書を調べていたら、案外住所問わずに利用できる図書館がたくさんあって、ほくほくしています。 私の場合…

本の話「噛みあわない会話と、ある過去について」④

そのとき、できる限り感情的にならないで相手の言葉に耳を傾けることがすごくすごく、難しいので、時間を置いたり、伝える方法を工夫したりすることがとても大事になります。 でも、何度かそれをするうちに、慣れてくるものでもあると思います。 大事なこと…

本の話「噛みあわない会話と、ある過去について」③

私は最初それができなくて苦しみました。香港で少しずつ育まれていた自尊心を失いそうにもなりました。 そこから回復して、先ほど書いたような発想に至れたのは、夫が、今書いたような考え方について話して聞かせてくれたおかげです。 結局、その場にいた複…

本の話「噛みあわない会話と、ある過去について」②

ありとあらゆるすれ違いは、その物事に対する相手の気持ちを見誤ることにあると思います。 この物語では、それを包み隠さず相手に伝えているのだから、伝えられた相手もそれを受け止めて、自分が思っていたことを伝え、それでも、思いがけずやってしまったこ…

本の話「噛みあわない会話と、ある過去について」①

先日、同期に紹介されて、辻村深月さんの「噛みあわない会話と、ある過去について」を読みました。 後味が悪いんだけど、職場でこういうことってあるよなあって思ったんだよね!と言っていたその子の言葉通り、考えさせられる話でした。 考えさせられると共…

人と働くときに大切なこと⑥

でも、この場所にいるのが好き、この雰囲気が好き、上司が尊敬できる、同僚と協力するのが楽しい、そういう気持ちになれるなら、絶対に出す成果も大きくなると思うのです。 というのは、そのことを望んでいるというだけで効率が上がり、少ない気力や体力でた…

人と働くときに大切なこと⑤

自分が確認した資料の誤りの責任を部下にだけ負わせたり(少なくとも、外部からそう見えるような状況に置いたり)、何か仕事をさせておいて後からはしごを外したり、ということです。 と、これまでいろいろな例を挙げて、どうして道徳が一番大事な科目だと思…

人と働くときに大切なこと④

と思うと、そもそも「人の気持ちを考える」という言葉に語弊があるかもしれません。考えたところで、本人に聞かない限り、気持ちなんて分かるわけがないからです。 そもそも場合によっては、本人も自覚できていないこともあると思います。 でもだからと言っ…

人と働くときに大切なこと③

誰かが正しいと思っていることは、誰かにとって正しくないということが往々にして起こるし、それが当たり前です。 でも大事なことは、その、同時に別の「もっともな理由」を持っている人たちがいろんなことを感じながら生きているということを、認識できてい…

人と働くときに大切なこと②

箇条書きではその実現の難しさが感じられないかもしれないので、よくあるシチュエーションと合わせて書いてみたいと思います。 たとえば、①人の気持ちを考える。 自分の仕事が忙しすぎて、まわりの一緒に働いている人たちのことは、たまにしか考えない上司は…

人と働くときに大切なこと①

社会人になって、学校で勉強したことの中で何が一番大切か、と考えると、私は道徳で習うようなことだと思っています。 もっとも、「道徳」という科目が危険なのは、一つの価値観を押し付けることになりかねないということで、そういう意味で教え方には十分気…