人と働くときに大切なこと⑤
自分が確認した資料の誤りの責任を部下にだけ負わせたり(少なくとも、外部からそう見えるような状況に置いたり)、何か仕事をさせておいて後からはしごを外したり、ということです。
と、これまでいろいろな例を挙げて、どうして道徳が一番大事な科目だと思うかということを書いてきました。
こんなに当たり前のことが、できないことが往々にある、ということが、少しでも想像できるように書けていたら嬉しいです。
ではどうして、働くとき、こういうことを大事にしないといけないのでしょうか。
最初にも書いた通り、問題はこうしたことを意識しなくても、表面上の仕事はうまくまわせてしまうことです。
それでいいと考えれば、道徳的でまっとうな態度を取ることを選ばない人もいるかもしれません。
でも、私は、そういう実利を重んじる、現実的な考え方をする人にとっても、やっぱり重要なことだと思っています。
なぜかというと、仕事をする上で必ず、一時的にでも、人は増やせないのに仕事は増えるという状況はあるからです。
投入できる資源が限られている中で、最大のパフォーマンスを発揮しようとするとき、一番足かせになるのは人間関係です。
人はみんな、自分が心から望むことなら思いもよらない力を発揮できると思います。
好きなことでは努力を惜しまない人(努力をしているとも思わない人)は周りで簡単に見つかるように、このことは容易に想像できることです。
仕事を心から望むことそのものにするのは難しいかもしれません。
つづく