たまのおいとま

めぐりあわせのおかげで海外でしばしおいとまいただくことになった会社員の冒険と発見と悟り

本の話 「職場の「苦手な人」を最強の味方に変える方法」④

現実に、そもそも9人もの人数が同じ部署にいないこともありますし、人数がいても、異なるタイプがなかなかそろわないことも容易にありうるので、これはかなり実践的です。

 

最後は、一人の人が他の8つのタイプの人の良いところを取り入れて、自分の短所が出てしまうのをカバーすることで、完全な人格に近づいていく、とあり、特にどのタイプから学ぶべきなのか、ということが紹介されます。

 

どのタイプにもあてはまらないように感じられたり、自分のタイプが複数にまたがっているように感じられた理由もここで分かります。

自分の生来のタイプがある上で、その欠点をある程度まで克服したり、人生経験を通じて別のタイプの要素を得た人もいるということだと思います。

 

結局、単純に9つのタイプに分けられるわけではなく、その人本人と話し合って向き合って、知っていくしかないのだと分かります。

 

このように、相手と自分について知るだけでなく、異なるタイプの人と一緒に働くことを前向きに捉えさせ、さらにそこから学ぶことの重要性も納得させる、という見事な構成になっています。

 

その頃には読者の中で、苦手なその人がいることがプラスである、自分にとって成長するチャンスであると考えられるようになっています。

少なくとも、単純な私はそう思いました。

そしてこのこと自体が、苦手なその人との関係性を建設的なものにしていくための一番の原動力になると思うのです。

 

どのタイプから学べばよいか、というところの「ストレス方向」の部分の説明だけが、何となく不明瞭な感じがしたので、そこが2割くらいの話半分に読んだ部分なのですが、それ以外はとてもよく理解できました。

エニアグラムについて書かれた他の本も読んでみたいと思いました。

                                                                                                                   つづく