たま、買いたたく×3 <後編>
そして満を持して4日目
(注:手芸の都でここまで一度も買い物をしていない、何たる精神力!)
電話での英語が不安すぎて、というか私って分かるかな?SMSじゃダメかね・・・と思いながらも、思い切って電話してみると、
「おお、開いてる開いてる!来たら教えてあげるから!」
おっしゃ、ついに来たー!!俄然高まる心を抑えつつ到着すると、早速店主さんがお店の場所を教えてくれました。
「あれ、でもさっきちょっと見たけど、違くない?」的なことを言おうとする私に、
「いいからいいから、行ってこい」と背中を押され、
見てみるものの、やっぱり売ってない気がする・・・
うん・・・?・・・あの本のように棚に差し込まれているのは・・・!!
クロスステッチのキットでした!
いや、あの売り方、売る気ないでしょ・・・
お店の人に棚を外に出してもらい、まるで獲物を追う狩人のように、端から端までくまなく目を通し、候補を洗い出した後で選定し・・・
結局6つものキットを購入してしまいました。
いや、サンクトコストバイアスってホント怖いわ~ ←
だって、シリーズもので可愛い冬の図案のキット見つけちゃったんだもん、春から秋も買うでしょ、一択でしょ・・・(だめだこの人)
そして教えてくれた店主さんのところへ、御礼もかねて針の1本でも買うか、何も買ってないのも悪いし、と思いつつ行くと、
「おお~買えたの、あなた、あれね・・・p・・・うーん、何だっけ単語が出てこない」
強欲?頑固?完璧?忍耐強い?うーん、変な言葉しか思いつかない・・・
針を出してくれつつ、
「はいはい、300円ね・・・そんで、あんた、それいくらだったの?」
「1万円くらいかな」
凍り付く店主
「高っ!!!ちょっとそれ聞いてあげるわ」
とおもむろに電話をかける店主。
え、まさか価格交渉してくれるの!?どこまで良い人なの、このお方は!
と思って待つこと3分ほど・・・
電話が終わり、
「ん?300円くれたよね?何で待ってるの?」
聞いてくれたんじゃないんかーい!!じゃあ一体さっきの電話は何だったんや!
まあそんな上手い話あるわけないよな、むしろ買えただけで私はこんなに幸せなのだし、そんなゲスいことを想像し、待っていた私が今とても恥ずかしい・・・
それに、自分には300円しか入らなかったのに1万円も売り上げたと聞いて文句の一つくらい言いたい、という感じだったのかもしれない。
いや、女神に限ってそんなことはないさ、何か私の聞き間違いだったに違いない、電話もたまたまだったのかもしれない。
とにかく、「ありがとーう!」
そう言ってお店を出て、急に不安になってきました。
例のごとく値段なんて、財布のお金で足りるかどうかくらいしか考えてなかったけど、これもしかして、めっちゃくちゃに、ぼったくられてたりして!!
いやでも1割引してくれたし、一般的なキットの相場としてもさほど高くはないはず・・・汗
検索したところ、日本の通販サイトでは買えないし、海外のサイトでも値段が4倍するらしく、一安心。
いや、むしろ、めっちゃ買いたたいた!!
これぞ、ハゲタカばりの、買いたたく、買いたたく、買いたたく!!
(ゲスな自分への反省はどこへ)
あ~、幸せだ~、生きてて良かった~
そう感じながら、帰路についたのでした。
今回の買い物で、手元のキットを一生のうちに作り切れる可能性が、さらに遠のいたことを忘れて。
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