たまのおいとま

めぐりあわせのおかげで海外でしばしおいとまいただくことになった会社員の冒険と発見と悟り

本の話1「失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!」

今日語りたい本は「失敗図鑑 すごい人ほどダメだった!」です。

海外に行く(=もうこれまでみたいに気軽に日本の本を買えなくなる!)、ということで、ついにKindleを購入しまして、それはまあ息をするようなスピードでKindle UnlimitedとAmazonプライムの無料体験に申し込み、もう何のおかげで無料なんだかよく分からんが、とりあえず、えいっ!と気づいたらダウンロードしていた本です。

 

最初は、目次を見て、ふむ、知っている人がいっぱいだけど、知らない側面を知れるのかしら、というちょっと上から目線で読んでいたのに、どんどん引き込まれて、最後は一人の子どもになっていました(?)

そう、この本は実をいうと子どもたち向けに書かれたもので、読んでいると時々、みんな!と語りかけられます。でも、メッセージが明確で分かりやすく、かつ自分が社会に出て経験したあれやこれやの失敗を思い出させるものばかりなので、気づけば体育座りの子どもの隣で正座して聞いています←

 

この本では、伝記に出てくるような超有名な偉人たちを、もし自分がその人たちと同じ小学校で、将来その人が偉人になるなんて考えもしていなかったら、「あいつダメなやつやな~」と言ってしまいそうな失敗ポイントを取り上げ、そもそもそれは失敗なのか?失敗だとしたら何がだめだったのか?その失敗を乗り越えたのか、乗り越えられなかったのか、どうしたら良かったのか・・・などなど大人の視点で掘り下げています。

その過程で、偉人のまわりの名も知られない人たちのアシストが時々垣間見えるのも楽しいです。

 

本全体で伝えたいことは明確で、「本当の失敗は、失敗を恐れてチャレンジしないこと」だと思います。

私にとっても、会社員からのおいとま、海外での生活、ブログの連載、まあ現地でのあれやこれや・・・と失敗覚悟の新しいこと続きだったので、心の底から勇気づけられました。

 

しかも、最後の偉人ときたら・・・また別の記事で書こうと思っていた最近実感したことにつながって、とても共感しました。

それだけが理由ではないですが、私にもし仮に子どもがいたとしたら、自分の力で挑戦して失敗したときにスッと渡したい、と思う本でした。

 

なぜあえて、失敗してから読んでほしいのかというと、それまではたぶん実感できないと思うからです。

もちろん、道徳の教科書として読んでおくことは大事だと思います。でも、もし私が子どもの時にこの本を読んでいたら、「うん、確かに、それが大事だよね✨」とキラキラして終わるだけな気がします。(それが隣の体育座りの子ども)

 

良いことを良いと思えることはもちろん大事ですが、良いことを実現する難しさを知って、それでもなお、良いことを良いと信じて乗り越えられる心の強さが一番重要だと思います。それができて初めて、現実的には意味を成すのではないでしょうか。

 

そういう心の強さは、失敗しながら、時々この本に勇気づけられて前を向く、その繰り返しの中で身につけていくものなのではと思います。

その意味で、子どもだけでなく、多くの既に失敗しちゃった人が読むと響く本だと思いました。

 

この心地よい読後感を、また他のどなたかが感じてくださったら嬉しいです。