たまのおいとま

めぐりあわせのおかげで海外でしばしおいとまいただくことになった会社員の冒険と発見と悟り

笑いと異文化コミュニケーション能力 ②

それは、人間として共通することであれば一致することが多いということです。

例えば、宿題をしなきゃと思うのに、ついついせずに遊んでしまう、とか、テスト前に焦って準備をする、とか、痩せようと思うのに痩せられないとか、いろいろあります。

 

いろんな国の生徒からとにかく笑いをとりまくる先生がいて、その先生の発言や笑いを起こすポイントを観察していると、やっぱりそういうツボを押さえていました。

例えば、よくその先生は、自分のお給料が少ないことをネタにします。

 

こんなに熱心に楽しそうに生徒に指導しているくせに、「先生という仕事は好きですか」「いいえ、好きではありません」「どうしてですか」「給料が少ないからです」HAHAHA

そうやって笑いを取ります。

 

ここでお給料が少ない→なるほどね、と思うから面白いのだと思いますし、それがまず一つのみんなの共通認識です。

 

もう一つは、この先生を見ていて、当然先生という仕事が好きなはずだ、というみんなの共通認識があって、それと違うことを言われるから、笑いが起きます。

言葉や文化が違っても、何となくどういう性格か、どういう好みかということはお互いに感じ取っていて、そういうものもやっぱり自然と共通認識になると思います。

 

前に、高橋伸夫さん・井田仁康さんの「面白いほど世界がわかる「地理」の本」というのを読んだことがあります。

それを読んで思ったのは、結局、あらゆる文化の違いというのは、自然環境の違いから来るのだ、ということです。

逆に言えば、それ以外は本来全く違わないのだ、ということです。

 

島国なのか、大陸なのか、熱いのか寒いのか、その土地ではどんな食べ物が取れて、何が美味しいのか、季節は変わるのか変わらないのか、災害は多いのか少ないのか、そういういろんなことが複雑に積み重なって、時間をかけて、社会が変わり、社会に生きる人たちがその影響を受けるのだと思います。

                                                                                                   つづく