楽しい努力の仕方 5 ―時間を制限する― <前編>
飽きないで続けるために大事だと思ったことは、大きく2つあります。
1つは同じことを続けて長くやらないこと、もう1つはいつでも、その時々の自分の気持ちや意志を尊重して、自分の時間の使い方を意識して選び直すことです。
そして、これらのことは、3段階目の飽き状態になってしまった後でも効果を発揮し、物事に楽しさを感じる心を取り戻すために役立ったと思っています。
2つとも、飽きないために必要だというのは考えてみれば当たり前で、取るに足らないことのように見えます。
でも、意外とこれが難しい、少なくとも私にとっては最近まで難しかったです。
こうやって文章に書き表すだけでも、私はもうかれこれ1か月半苦戦しています。
結論から始めて理路整然と書こうとしても上手くいかないので、もうその方法はあきらめたいと思います(!)
思うままに、この3か月の体験と自分の心の動きを、ただ順に書いていくことにします。
まずは、毎日何かを飽きずに続けるために、どうして「同じことを続けて長くやらない」ことを試そうと思ったのか、という話から始めます。
簡単に言うと、ゲームでそういう仕組みをよく見かけるからです。
スマホゲームのツムツムで説明します。
これは内容としてはひたすら1回1分程度のミニゲームで遊ぶ、というゲームです。
ゲームの成績に応じた量のコインがもらえ、そのコインでくじ引きを引くと、ミニゲーム内で強い技を出すキャラクターがもらえます。
こう書いてみるとただそれだけですが、ミニゲームのパネルをつなげて消す独特の爽快感と、ディズニーのキャラクターが可愛くて集めたいというコレクター欲を満たす要素、定期的に新しいキャラクターが追加されたり、季節限定イベントがあったりと、内容が追加されるというスマホゲームならではの特徴で人気を得ています。(漂うマニア感)
その1分のミニゲームをするためには毎回ハートが1つ必要です。
このハートは時間が経つと回復してまた遊べるようになります。
でも、5つまでしか保存できません。
ツムツム以外でも、同じように時間で回復して遊べるようになるゲームは多いです。
これらのゲームはダウンロードして遊ぶこと自体は無料です。
運営側は、ゲーム内で何か良い効果をもたらすスペシャルアイテムを売って収益を得るわけですが、その中にはもちろん、時間を待たずに遊べるようにするアイテムもあるわけです。
だからこの回数制限は、単純にプレーヤーに課金させるためともいえます。
でも私個人的には、飽きないようにするため、という理由の方が大きい気がしています。
実際、ゲーム内のイベントか何かの特典で、30分とか1時間自由に遊べるようになることがあります。
そういう時ほど逆に疲れるだけであんまり楽しくないのです。
それをきっかけにそのゲームに飽きることも多々あります。
ゲームでなくても、例えば子供が、親から禁止されればされるほどやりたくなる、というようなことも同じだと思います。
自由になるとかえってそんなに執着しなくなり、本当はそんなに好きでもなかったことに気づく、ということは自分を含めよくある気がします。
この原理を日常生活にも応用できないかと思い、試してみたのが同じことを長く続けてやらない、つまり時間を測ることでした。
毎日やろうと目標にしていることと、自分が好きなこと(趣味や娯楽)をするときには必ず時間を測って制限するようにしました。
測り方はいろいろですが、途中自分で時間を気にしたくないときはタイマーをかけます。
そうでもないときはアナログの時計を使って何となく測ります。
ちなみにDaisuke Todaさんの「集中」というアプリを使っています。
ホーホケキョ!という癒し音で時間を知らせてくれるので作業途中でもイライラしないし、アラームを止めるだけで簡単に記録ができて、自分が何に時間を使っているのか後で振り返れるのが便利です。
人と電話したり、料理を作ったり、買い出しにいったり、など、どれだけかかったとしても自由に時間をかけること自体が大切で、事前に時間を決められないし、決めるべきでもないと思うことの場合は測りません。
ただ他にもやりたいことがあって、一日の時間を後悔しないように使うために必要な時には、そうしたことが、だいたいどれくらいの時間がかかるものなのかということだけは、把握するようにしています。
実際時間を測ってみると、ゲームと同じように、やっていることに飽きないという意味でまず、すごく効果をありました。
内心あんまりやりたくないと思っていることではなく、趣味のような好きなことでも、長くやると飽きるものだと思います。
冷静に思い返せば好きなことの中でも短い期間で流行りすたりがあります。
私の場合、一番好きな手芸ですら、刺繍をやったと思ったら切り絵をやってみたり、編み物をやったと思ったらミニチュアを作ってみたり、などなどいろいろやってきたし、手芸の他に別のやりたいことがある時は何か月も全くやらないときもあります。
やりたくないときに無理してやらなかったからこそ、今も好きでいられているのだと思います。
対象が、変化しない「もの」である以上、飽きることは避けられないし、それが普通なのだと思います。
だから、それが何であれ、毎日のようにやることは、作業の中身をころころ変えて、さらに時間を置いて続ける必要があります。
でも、実際そんなに趣味がたくさんあるわけでもないし、今の環境に照らしてできることが限られていたりもします。
そんな時に、時間を制限することが有効です。
実際やってみて今振り返ると、私の場合はそれだけの工夫で2か月くらい、飽きずに気持ちを維持することができたようです。(「集中」アプリ参照。便利だ・・・)