たまのおいとま

めぐりあわせのおかげで海外でしばしおいとまいただくことになった会社員の冒険と発見と悟り

省略の文化 ②

香港の店舗はたしか、1軒ごとにテーマがあって、銅鑼湾はジャングルがテーマだったらしく、わさわさした葉っぱの装飾の間に商品が所狭しと並べられ、卵を売っているところでは鶏の鳴き声が、牛肉を売っているところでは牛の鳴き声がするという徹底ぶりで、その上店内には常に大音量で「ド・ド・ド♪ドーンキー♪ド・ド・ドンキー♪」とめっちゃ日本語の曲が流れている(たまに広東語バージョンも流れてたっけ)というすさまじさでした笑

 

安いのはいいのだが、人は多いし、気は散るしで大変でした笑

そして一度行くとしばらくの間、ドンキの歌が強制的に自分の口からリピートされるという病にかかります笑

 

そんな愛すべきドン・キホーテで買い物して帰ろうとしたとき、何やら香港人の店員らしいおばさんが、私たちにしきりと横の方を指さしながら何かを訴えかけています。

その時広東語だったのか英語だったのかは忘れたのですが、あまり何を言っているのかは分からず、でもどうやらエスカレーターのことを指しているらしいということは分かりました。

 

うーん、エスカレーターが壊れて工事中だからどこか別のところから行けと言っているのかな?と思いつつ、おばさんが何を言っているかよく分かんないし、とりあえず行ってみよう、と行くと、エスカレーターは普通に動いています笑

 

なんでやねん、と思って夫といろいろ考えると、多分あのおばさんは、エスカレーターがあるから、ここ使え!と叫んでいたのではないかという結論に至りました。

別にエスカレーターが新しく設置されたわけではなく、開業当初からそこにあるのに、です。

 

実際そのおばさんが何を言っていたのか分からなかったので確証はないのですが、確かに私たちがおばさんの横を通り過ぎるとき、もうおばさんは特に興味をなくしたような感じで普通にしていたし、おそらくこの予想は当たっているのだと思います。

                            つづく