たまのおいとま

めぐりあわせのおかげで海外でしばしおいとまいただくことになった会社員の冒険と発見と悟り

本の話「貧困からの自由―世界最大のNGO・BRACとアベッド総裁の軌跡」⑧

ただ、完全にドナーからの支援から脱却できそうな今でも、そうしたドナーや外部の意見を聞いたり、外に結果を公表する機会を得たり、またフィードバックを得る機会として、ドナーとの関係性は維持しています。それが20%を自己資金にしきらない理由だと思います。

 

そうして、常にBRACは人を育て、その人たちの意志で行動できる場所を作り、かつ、その行動が失敗に終わらないようにする支援を、ボトルネックを一つ一つ取り除くようにして進めていった結果、規模がどんどん拡大し、純粋な収益が稼ぎ出せたのだと思います。

 

平凡の積み重ねが非凡を作る、というのは確かにその通りで、BRACの活動を一言で表すことの難しさを少しは書き表せたでしょうか。

じゃあどうしてこの同じことが他の組織やNGOではできず、何に気を付ければこんなに正常なPDCAサイクルが回る組織が作れるのか、まだ分からない部分はあります。

 

BRACについて書いた本は、特に日本語は少ないようですが、あきらめずに探して読み続けていきたいと思います。

また何かいいものを見つけたら書きますね。

                               完