たまのおいとま

めぐりあわせのおかげで海外でしばしおいとまいただくことになった会社員の冒険と発見と悟り

ピザ屋の夢と等級の話 ③

この夢の発端となった(と思われる)同期の部署は、だいたい新入生の登竜門という感じで、一番売り上げが安定した部署であり、方法論も確立されているようなところでした。

 

それは私が入社したときからずっとそうで、私が新入生で配属された部署が急あつらえのプレハブであるなら(失礼)、隣のその部署はもうレンガでできたコブタの家、という感じで(統一感のないたとえ笑)1年目はこれをやる、というのがきっちり決まっている部署でした。

 

同じ新入職員でも、私が台風できしんでるプレハブをレインコートを着て夜中にとんかんやっている間に、隣の部署に入った同期は、当然台風の中外に出るようなことはなく、日中、毎日決められた薪をコツコツ集めて暖炉に持っていくような、そんな感じの差を感じていました(例え方)

 

今そのレンガの部署で後輩たちに囲まれている同期も、別のプレハブタイプの部署で育ち、その私たちの視点で今のその後輩たちを見ると、恵まれた環境であるはずなのに、必ずしもそれに比例するように実力が伸びているわけではなく、場合によっては反比例しているような気がする部分もありました。

 

確かに、もし最初から自分の役割がきっちり決まりすぎているほど決まっていたら、自分がプレハブではなくレンガの部署にいたなら、台風の中自分でプレハブを修理しに行ったりはしなかったし、そこで怪我をしながら痛烈に何かを覚えることもなかったのだろう、と考えると、それも無理はないのかもしれないと思いました。

 

でも、だからといって、場合によっては怪我では済まないリスクを負ってみんなをプレハブに送るのが良いかというとそれも違うとも思います。

育てたいと手をかけた分だけ育つように育てるには、一体どうしたらいいのか、それが私の悩みの本質でした。

                               つづく