他人から求められるものと自分に求めるもの ⑤
あの時分からなかった、でもきっと大切なことだと思ったその言葉と、最近聞いた助言が混ざり合って、それと「推しの子」のアイとアクアの演技の評価(そしてその後アイは求められるものを感じ取って応えるスキルを発揮して演劇面でも評価されていく)を読んで、何となくつながった気がしました。
自分の指示通りに行動してほしい、と思っている相手に対して、良心からの言動であって、あくまで仕事だからと言ったとしても、その指示には穴がありますよ、と言えば角が立つし、
ここは白黒はっきりつけないで一つうまくやってあげよう、と思っている相手に対し、正論を唱えたらうざいと思うだろうし、
自分の助言を受け取ってほしい、きっとこの人の役に立つ、と思っている人に対して、それもあると思うけど、私はこういう理由でそれをやらないんです、と言ったら、そんなこと面と向かって言わなくても、と思うのだろうと思います。
そう思うと、ちょっと違う目で自分の言動や行動を眺められるようになって、求められているものを意識していなかっただけに、相手に必要以上に不快感を与えていたことが結構あったのではないか、と思いました。
一方で、じゃあ常に誰かが望むもの、求めるものになりたいか、なるべきか、と言えば、そうでもないとも思います。
もちろん、相手が何を求めているのかを考えることは、それに従うかどうかに関わらず、とても重要です。
でも、それに本当に従うのかどうか、ということは、自分自身の望むものに応じて戦略的に選ばなければならないのだと思います。
つづく