たまのおいとま

めぐりあわせのおかげで海外でしばしおいとまいただくことになった会社員の冒険と発見と悟り

他人から求められるものと自分に求めるもの ②

とそれはさておき、今日久しぶりに書こうと思ったのは、「推しの子」で描かれている芸能界の裏のようなところを読んで、一見関係ない私の人生で今まで点と点だったところがつながったような感じがあったからです。

 

本当に冒頭の、アニメで既に放映されている部分の(衝撃展開以外の)ネタバレになるのですが、こんなシーンがあります。

 

アイが活躍の範囲を広げ、ドラマの脇役の仕事が入ってきたとき、アイはMVと同じ考え方で、たった一人の存在(=カメラ)から見て可愛く映るように演技し、監督含め多くの人目を引きます。

 

しかし、実際に放映されたドラマでは登場シーンがほとんどなく、怒ったアイの息子のアクア(アイの信奉者(つまりヲタク)だったという前世の記憶がある)が監督に聞くと、アイが可愛すぎて、別の事務所のかわいすぎる役者として売り出している女優と同じ画面に入るのは困る、ということでアイのシーンが大幅に削られてしまったということでした。

 

その後に別の話があって、今度は大人びた早熟ちびっこアクアを面白いと思った監督が、アクアの子役としての出演を条件に、アイを映画に出演させることになり、アクアは演技経験ゼロなのに、超実力派子役(ちょっとうざめ)の女の子の隣で、気味の悪い子供の役を演じなければならなくなります。

 

そこで前世が医者の頭のいいアクアは、監督が求めているのは、自分の見た目にそぐわない大人びた態度、言葉遣いであり、それが気味の悪い子供という役にぴったりなのだと気づき、演技というよりは普段通りの自然体でカメラに写ります。

 

結局それは、外から見てもまさに気味の悪い子供、という役を上手く演じたことになり、共演した女優も怖がらせるほどで、監督も満足しました。

                               つづく