たまのおいとま

めぐりあわせのおかげで海外でしばしおいとまいただくことになった会社員の冒険と発見と悟り

ゆっくり急ぐ ①

最近ツイッターで面白い投稿を見つけました。

うつ病は、とにかくいろいろなことに焦りすぎる病だ、というのです。

なるほど、言い得て妙だと思いました。

 

実際、たぶん診断を受けていないだけで、私はもう何回か、うつ病になったことがあると思っています。

その時のことを思い浮かべると、まさにこの、いろいろなことに焦りすぎる、というのがしっくりきました。

 

うつ病は真面目な人ほどなりやすい、と言いますが、それもその通りで、真面目だからこそ自分を追い詰めるし、自分を追い詰めるということは、理想に届かない自分を責めて、責められた自分はひたすら焦る、ということなのだと思います。

 

香港にいた時も、やっぱりそういう気持ちに駆り立てられることがあって苦しい毎日を過ごしていた時、そういえば、大学の頃にたまたま聴いた伊藤真さんの講演で、「ゆっくり急ぐ」が大事だと思うと話されていたことを思い出しました。

 

この「ゆっくり急ぐ」の意味は未だによく分からないけど、何か大事なことのような気がして、何かそれについて書いた本を読みたいと思っていた時、探して見つけたのか、たまたまだったか、外山滋比古さんの「老いの整理学」の帯に「ゆっくり急げ!」と書いてあるのを見つけました。

 

「ゆっくり急げ」は、もちろん、ゆっくりゆっくり、と言っているのではない。ゆっくりしたあと急げ、あるいは、急いだあと、ゆっくりするということである。急げや急げ、ではいけない。ゆっくり急げ、である。急ぐにしても一本調子はまずい。折り折り休んでゆったりする。緩急のメリハリをつけるのが望ましいと教えたことばである。言い換えると、リズムをもって生きよ、と言っているのである。急ぐばかりではいけないが、休んでばかりいてはもっといけない。休んだらそのあと急いでしっかり仕事をする。仕事、仕事といって、ぶっつづけに仕事ばかりをするのではない。そうかといって、だらだら、遊んでいるのは、もっといけない。両者をうまくかみ合わせる。リズムが生じる。それがいい生き方になる。

(No.1159:電子書籍で読んだので、ページ数が分からず、とりあえず私の画面で出てた番号を書いておきます)

                              つづく