たまのおいとま

めぐりあわせのおかげで海外でしばしおいとまいただくことになった会社員の冒険と発見と悟り

ドラマの話「カムカムエヴリバディ」②

これは上手く行くのか・・・!と最後まで思わせつつ、あ、ないんだな、となる展開が結構多くて、とはいえ、でもそれが人生なんだよなー、と思わせる絶妙な塩梅が良かったと思います。

 

錠一郎の、「それでも人生は続いていく」という言葉は重くて、深みがありました。

でも、何か一つの道を失っても、それで全てが終わってしまうことはないのが、またこのドラマの魅力です。

 

ひなたは結局最後(本当の!)運命の人に再会し、錠一郎はピアノでアメリカにるいを連れていき、文四郎はアクション監督として雑誌に載るまでになり、桃太郎は一目ぼれした相手と今度は無事家庭を築き、安子にも新たに心の支えとなるロバートとの出会いがあり、、

 

一つの道が閉ざされる時には、完全に閉ざされる一方で、それが終わりではない、という一連の流れが、挫折と救いが、何とも人生らしいなあと思いました。

それは、何かに挫折しても、それで終わりじゃなくて、何かをあきらめても、人生自体をあきらめる必要はないんだよ、と優しく伝えてくれているような気がしました。

 

それと重なる部分がありますが、このドラマのもう一つの良かったところは、長い時間を描いたことで、人生には時間が解決してくれることが意外と多いんだ、と思わせてくれたところだと思います。

 

20代後半に差し掛かるくらいまで全く英語が出来なかったひなたが、くじけそうになっても、毎日の少しの成長を喜び、積み重ねていった先に、アメリカへの留学があり、英会話ラジオの先生をするまでになったり、おそらく40代くらいであろう錠一郎が、ピアノを始めて舞台に立てるまでになったり、るいはもう二度と会えないと思っていて、実際おそらく40年くらい?は会えずにいた安子に再会でき、、

                             つづく