たまのおいとま

めぐりあわせのおかげで海外でしばしおいとまいただくことになった会社員の冒険と発見と悟り

たま、学生に戻る <前編>

ついに、現地語の語学講座に通い始めました!

そこで気づいたことについて話したいのですが、まずは、それを考える土台になった、日本にいた頃のことから話を始めたいと思います。

 

私は、渡航前、数々の駐妻ブログを読んでは、世にいう駐妻会なるものの存在や、数々の文化の違いにまつわる苦労話を知って、ひたすら恐れおののいていました。

でも最終的に、一番大きな不安要素として残ったのは、孤独になることでした。

 

あるブログにあった言葉を今でも覚えています。

自分から外に出ていけない人は、たまたま身近に誰か積極的に外に出る人がいれば楽しい生活が送れるけれど、そういう幸運に恵まれなければ、ただ辛く長い時間を一人で過ごすことになると・・・

 

今思えばすごく受け身な話です。

そんなの悲劇でも苦労でもなんでもなく、運を天に任せればそうなるのが当たり前だと思います。

 

ただ、これを読んだ当時の私は、こんなの受け身だ!これではだめだ!と意識高く思ったわけではなく、

もっと悲観的に、絶対そんな素敵な人が運よくまわりに現れるわけないから自分で何とかしなければ、と思いました。

 

結果、自分で外に出ていくためには英語が必要だ!と思い、3か月間マンツーマンの英会話教室に75回、試しに通ってみました。

 

英語が75回分伸びたのか、と言われると、正直そんなことはなかったと思います。

でも、自分の目標がどこにあって、今の自分はどこにいるのか、ということだけは明確になりました。

私は、社会人になってから勉強の習慣を失って、英語の森で完全に迷子になっていたので、このことが分かっただけで、本当に行った甲斐があったと思います。

 

私の目標は、母語のように適切に言葉を選んで、自分の言葉で英語を話せるようになることです。

そして、今の自分の英語のレベルは、読む能力や聞く能力は受験勉強のおかげで一般的な日本人の水準よりも多少高いものの、話す能力は英語が母語の人にとっての幼稚園生や小学校低学年並みである、ということでした。

 

話しながら、三単現のsを忘れる、疑問文の順序を間違える、複数なのにsを付け忘れる、sheとheを間違える、主語が抜けるなどなどの癖がなかなか治りません。

そんなバカな、と思うことばかりですが、マンツーマンで指摘してもらって、恥ずかしながら初めて気が付きました。

 

実地の会話では、なんとなく通じることも多く、友達も聞くのに必死でわざわざ指摘したりしなかったのだと思います。

また、テストだったら絶対間違えないのは、書いたすぐ後に気づいて消しゴムで消してるからです笑

 

そして間違えることをよく考えてみると、母語である日本語と、考え方や重視するポイントが大きく違うところばかりです。

日本語だったら、三単現とかないし、疑問文は順序変わらないし、単数・複数の違いとかめったに考えないし、彼女とか彼とかわざわざ言わないし、そもそも主語いつも必ず言うわけじゃないし・・・ということです。

 

ただただ、英語的な考え方に慣れていなかったのです。

そしてそれは、ごく当たり前のことでした。

書いたり読んだりした回数よりも、話した回数が圧倒的に少ないからです。

 

それに気づいて、私は、英語が話せない自分を許せるようになれました。

やってるのにできないわけじゃなくて、やってないからできないんだ、と腑に落ちたからです。

 

自分の立ち位置はつかめたのですが、変に癖になってしまった私の幼稚園生会話を修正していく道のりの長さに、正直途方に暮れています。

何事も誤った習慣を正すのは大変です。

倍以上の時間がかかります。

だから初めが肝心で、誤った行動をすることに慣れてはいけないのです・・・

 

日本の英語教育め、許さん・・・!!

まあ読む力と聞く力がついただけ、有難かったと思うべきか・・・

 

こうした気づきの後で受ける現地語の授業は、新しい発見の連続でした。

たくさんあるので、少しずつ、書いていきたいと思います。

                          つづく

 

※ちなみに、今回書いたことを振り返ると、石井辰哉さんの「TOEIC TEST 900点の条件」に書いてあることを、私は今になって実感したというだけだなあ、と思います。

 TOEICでの高得点を目指すための本という以上に、語学を身につけるとは何か、がよく分かる良質な本で、おすすめです。

 900点狙えるような点数じゃなくても、早くこの本を手に取って考え方を学んでから英語を勉強した方が良いくらいだと思います。

 ベレ出版、本当にいつも、良い仕事してるんですよね(何目線なのか)