中国語のすすめ ⑭
この二つの発想は、ある意味相いれず、片方を強く信じていると、もう片方の考え方はよく分からないと思う類のものだと思います。
中国語の文章を読んでいると、こういう文化のギャップが背景にあるような言葉遣い、話し方、シチュエーションというのが、結構出てきます。
そういう時、私は中国人の先生の言いたいことはよく分かるけど、クラスのみんなは全然納得してない、ということが多々ありました。
そういうことを繰り返す中で、言語を学ぶ時、自分の文化に近い言語だと悩まなくて済むことがたくさんあることを感じました。
これと同じことが、日本人と英語の間でも起きていると思います。
どうしてこんな言い方をするのか、どうしてこの言い方が相手を尊重していないことになるのか、過去形だとなんで丁寧な表現になるのか、などなど、たくさん疑問がわくのではないかと思います。
そう考えると、香港で中国語を教えていた先生たちはみんな誰もが質が高かったと思いました。
それはひとえにその文化のギャップに日々ぶつかりながら、試行錯誤しながら説明してきたからだろうなと思いますが、そういう先生が果たして日本にたくさんいるか、というのは大いに疑問で、やっぱりそこに香港という場所の偉大さを感じます。
だからこそ、私は、日本人には、日本人のこの圧倒的なチート状況をもっと理解してもらいたいと思います。
外国はアメリカだけではないし、外国語は英語だけではありません。
その当たり前のことを感じて、いろいろな国がある世界の中の日本の位置を正しく知って、活用して、無知ゆえの無駄ないさかいをしないで、そうやって過ごしていけることが国際性を持つということなのかもしれません。
私も少しずつ、英語に対して抱いている心の壁を取り払えるようになりたいと思います。
完