たまのおいとま

めぐりあわせのおかげで海外でしばしおいとまいただくことになった会社員の冒険と発見と悟り

東京オリンピックの開会式を見ながら考えたこと ⑩

このことはすごく重要なことで、日本人の意識にどこかそういうものはないか、常に考えておく必要があります。

自分の文化を愛すれば愛するほど、その、他の国との違いを知れば知るほど、大切に思えば思うほど、ふと、他の国の人も、自分の育った環境の文化を愛しているし大切に思っているということを忘れてしまうことがあります。

何で読んだのか忘れてしまったのですが、「日本の文化はユニークだ、でもそれが何だ?ドイツもアメリカもケニアもマレーシアもイランもみんなみんなユニークだ。」というような言葉をどこかで読んだことがあります。(国名は適当です)

 

日本人は、日本の文化がユニークであることは知っているけれど、じゃあ他の国の文化も同じようにユニークだと心の底から分かっているかというと、疑問が残ります。

 

私が香港に行く、と言った時にも、香港と台湾と上海が混ざってどれか分からなくなるという声をよく聞きました。

私自身も、香港に実際に行くことがなかったら、正直頭の中で曖昧に混ざり合っていた気がします。

 

でもこれはとんでもない違いですし、センシティブな問題でもあります。本人たちに言ったら、確実に日本人の国際性を疑われるでしょう。

 

国際的な場で発信する時には、必ずその認識、自分の国の文化はユニークで価値があるが、他の国の文化もみんなそれぞれにユニークで価値がある、と理解していることが大前提になるのだと思います。

 

日本の色を入れるなら、同じだけ、いやそれ以上に異なる国と国とが一同に会する尊さや、有難さを見ている誰もが感じ取れる、そんな演出が必要だったのではないかと思うのです。